A型ゼラチンとB型ゼラチンの違いについて

ゼラチンは加工によってゼラチンAとゼラチンBに分けられます。どちらもコラーゲンから抽出されたものですが、その性質には若干の違いがあります。

A型ゼラチンとB型ゼラチンの比較ゼラチンAは、酸処理を施した原料から抽出されます。ゼラチンの淡い黄色は、タンパク質と糖類のメイラード反応によるものです。酸性溶液中でメイラード反応を抑制するためにアミノ基がプロトン化され、色が薄くなる。プロトン化したアミノ基は分子を正電荷にするので、等電点はpH7~9の間にある。ゼラチンAのアミノ酸は、原料のアミノ酸とほぼ同じである。分子量分布は広く、ポリペプチド鎖は十数KDaから数千KDaの間に均一に分布し、100KDaのα鎖がより多く存在する。酸で溶けた脂肪は濾過できないため、脂肪分が多くなる。A型ゼラチンは、酸性環境下での安定性が高い。

ゼラチンBは、原料をアルカリで前処理したものから抽出される。アスパラギンとグルタミンは、アスパラギン酸とグルタミン酸に変換される。アミノ基の還元とカルボキシル基の付加により、マイナス電荷を帯びる。等電点はpH4.7~5.2です。アルカリ前処理でアミノ基が部分的に加水分解されるため、原料より窒素元素の含有量がやや少なくなります。分子量分布は比較的狭く、100KDaのα鎖が主成分で、少数の より大きな分子とより小さな分子。アルカリ溶液は、原料中の一部の非コラーゲン蛋白、特にアルブミンとグロブリンを溶解することができる。アルカリ溶液による鹸化の後、脂肪が除去されるため、ゼラチンBには脂肪が残りにくく、アルカリ環境下でより安定である。

A型ゼラチンとB型ゼラチンの比較

A型ゼラチンB型ゼラチン
等電点PH 7-9PH 4.7-5.2
アミノ酸の含有量変更なしアスパラギン→アスパラギン酸、グルタミン→グルタミン酸
分子量分布数十KDaから数千KDaまで均一に分布し、100KDaの部分がより多い。100KDaに濃縮、その他はそれ以下。
カラーイエロー系ゼラチンタイプAより黄色味が強い
不純物より多くの脂肪脂肪が少ない
安定性酸に対してより安定アルカリに対してより安定

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